慶應はLINE使ってない人が高々数百人なので○○

○○には好きな言葉を入れてお読みください.

先日三田祭が行われました.KCSも大盛況でした,ありがとうございます.

ところで,三田祭では塾生新聞という慶應の学生新聞の配布がありました.そこに,面白い記事があったので紹介します.学部生のSNSの利用実態をアンケートで調べています.

line

面白いですね.各種SNSの中でも一番使用率が高いLINEに注目してみれば,使っていない人はなんと0.3%しかいないようです!(グラフでは使用率99.4%ですが,本文中では99.7%で一貫しているのでそちらを採用しました.)アンケートのサンプル数は352人なので,LINEを使わないと答えた人は1人だけみたいですね.LINE使わない一派である筆者としては心細さで涙がちょちょぎれてしまいそうです.

では,慶應全体ではLINEを使用していない人は一体どれほどいるのでしょう.これは統計学を用いることで推定することができます.
以下では標本はランダムサンプリングされたことを仮定しています

今回のアンケート内での使ってない人の比率(これを標本比率といいます)から慶應の学部生全体で使っていない人の比率(これを母比率といいます)を推定することが目標です.LINEは使っているかいないかなので,LINEを使っていない人の人数は二項分布に従うことが期待できます.仮説検定の手法を用いて母比率の95%信頼区間を求めてみましょう.95%信頼区間とは,同じアンケートを何回も繰り返したときに,95%(以上)のアンケートで母比率が含まれていると考えられる区間のことです.

Rを使うことで,統計解析を簡単に行うことができます.ソフトウェアをインストールしなくても,Ideoneというオンライン処理系がRの実行環境も提供していますから,手軽に試すことができます.

やりました.結果から95%信頼区間をコピペします.

95 percent confidence interval:
0.000071923 0.015726126

ということで,慶應の学部生全体でLINEを使っていない人の比率はこの範囲に入っていそうだと言えます.学部生は全員で28855人なので,人数で言えば2人から454人あたりだろうと言えますね.

上にも書きましたが,この結果は標本がランダムサンプリングされている場合のみに正しいことに注意してください.上の画像にアンケートに答えた人の学部が載っていますが,明らかに標本のかたよりがあります.学部の人数差を考えても標本が0人の学部があるのは異常でしょう.標本を集めた方法はウェブアンケート以上は明記されていませんが,それこそSNSを使って友達づたいに協力を募ったとしたら,未使用率に負の影響があると予測できます.筆者は「それでも桁が変わるほどの差は無いだろう」と考えてこのタイトルを付けましたが,確率や場合の数は人間の直感をやすやすと超えていくので見当違いかもしれません.正確性を期すならばサンプリングが無作為になるよう工夫すべきです(あと記事の下の方で円グラフを使っているのもいただけない).

参考文献:

  1. 学生・生徒・児童数(慶應義塾大学)
  2. 検定と区間推定(三重大学・奥村研究室)
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